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別れは突然に。。。

昭和20年代の後半、線上降水帯による大雨によって上流の”ため池”の堤防が決壊し、14歳の少年が鉄砲水にのまれて流されました。少年は堰堤サイドの袖に運よくつかまることができ助かりましたが、少年を助けるために濁流にとび入った少年の父は残念ながら河口まで流されて命をおとしました。

堰堤の袖天端にはいあがった少年は、”ウォータークッション”(滝つぼのようなもの)に、浮いては沈む父の姿を目にしました。つい先程まで一緒に過ごしていた父との突然の別れです。

それから40年、少年の父の最後を少年は生涯初めて私に涙して語ってくれました。

その少年は私の父であり、少年の父は私の祖父であります。

その後この地区には堰堤2基と流路工が整備され、ため池も改修されて以降このような災害は発生しておりません。

少しでもこのようなことを繰り返さないよう、微力ながら私どもも貢献出来れば幸いと思います。

【堰堤のイメージ写真】

 

 

 

 

公開:2018/09/29 最終更新:2018/09/29